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つれ地域住民と密着した高齢者対策の充実、強化を図っているところである。

 

二 地域に密着した予防・広報活動
各種情報が氾濫する現代社会において、いかに住民を引きつけ火災予防を訴えるかを主眼に、町広報誌の利用のほか、毎月広報紙「しょうぼう」を発行し消防行政の最新情報、各行事等の掲載を行っている。また、毎年実施される火災予防運動に合わせ管内九、二六七全世帯に防火啓発用チラシを配布し確実な広報媒体として予防広報活動に成果を挙げている。
火災予防運動期間中は、職員・団員合同の防火パレードを危険物安全協会等の参加協力を得ながら、管内一円に火災予防広報を展開するほか、幼少年消防クラブ及び管内三婦人防火クラブによる街頭広報、広報車による巡回広報を積極的に展開し地域住民に「火の用心」の大切さを呼びかけ防火意識の普及に努めている。
また、平成八年四月から防災行政無線の運用開始により、火災予防に関する情報を放送しているほか、各家庭が就寝前に「火の光点検」を行う意味から管内一斉に消防用サイレンを吹鳴し地域に密着した火災予防啓蒙に努め、深く予防・広報活動の推進にあたっているところである。

 

三 町民とともに防火意識の高揚
(一)主婦層を対象に防火の集い
家庭で絶えず火を取り扱う防火の主役として、「火災予防はまず家庭から」をスローガンに主婦層を対象に昭和六二年から防火ミニバレーボール大会を開催している。本大会では毎年、白熱した試合が繰り広げられスポーツを通じることで着実に家庭から地域へと連帯意識が高まってきている。

 

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また、防火PRコーナーを併設して消火器の取扱い方を具体的に指導、心肺蘇生法の救急実技指導又は防火ビデオの放映等、試合の合間を利用して主婦が確実に身につけられるコーナーとして定評があり家庭からの防火意識の向上へと結びついている。
(二)イベントに参加しての防火広報
一般住民の防火防災への関心や消防業務への理解や協力を呼びかける場として、地元で官民一体となった行事「沙流川流騒祭り」へ積極的に参加している。
祭り会場では住民アンケート調査を始め消防自動車・救急車等の展示、火災(煙)体験コーナー、心肺蘇生法体験コーナーを設け広く町民に防火の呼びかけを行った。
火災(煙)体験コーナーでは幼・少年層、主婦層三十三名の体験者全員から「火災の恐ろしさ、煙の怖さが実感できた」との調査回答を得ることができ、着実に幼・少年期からの防火教育、家庭からの防火意識の高揚に成果を挙げることができた。また、イベントの参加を始めてから、とかく固いと思われがちな消防のイメージが変わり住民とのコミュニケーションがより円滑になっている。

 

おわりに
近年、組合管内における火災・救急・救助の要請は年々増加しており、我々職員は「命」の尊さと「安全」へのこだわりを真摯に追及し、町民が安全・快適に暮らせる町づくりの実現に向け更なる予防行政の充実に重点をおき、英知を集結し、創意と工夫をこらしながら地域に密着した予防広報活動を通じ多くの住民にふれあい、防火意識の普及に積極的な姿勢で取り組んで行きたい。
(荒谷敏勝)

 

 

 

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